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由紀

Author:由紀
劇場で見た作品のみレビューしてます。

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僕たちの家族
家族 はじめました

原題:僕たちの家族
製作:2014年 日本、石井裕也監督
出演:妻夫木聡、原田美枝子、池松壮亮、長塚京三、ほか
レート:★★★☆☆

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最近の物忘れのような症状がひどくなったと感じた玲子(原田美枝子)は、夫・克明(長塚京三)と長男・浩介(妻夫木聡)に付き添われて病院で検査を受ける。そこで末期の脳腫瘍で余命1週間と宣告される。腫瘍が脳を圧迫することで認知症のような状態になった玲子は、駆けつけた次男・俊平(池松壮亮)の前でそれまで話すことのなかった克明への本音を晒したうえに、浩介を認識できなくなり、二人はうろたえてしまう。やがて、一見温和な家族に隠されていた家庭内不和や危機的な家計状況が明るみに出てきてしまい、家族の気持ちはいっそうバラバラになっていく・・。


母親の病がきっかけで家族が崩壊する。いや、そのずっと前から家族の間柄は冷えきっており、母の病はそれを表に出すきっかけにすぎなかった。「家族はあの時すでに崩壊していたんだよ」と、浩介が引きこもりになった高校生当時の頃を指して次男はつぶやく。

母が自分を認識してくれなくなっても、弟から厳しい言葉を投げつけられても、父親が現実を受け止められず狼狽しても、浩介はただ無表情で佇むしかない。さらに身重の妻は自分のことで精一杯で、浩介が誰にも頼れず、孤独と絶望を突きつけられていく様を観客の私たちは胸を掴まれる想いで見守るしかない。

この作品が他の"感動映画"と一線を画すのは、どこからともなく主人公に救いの手が差し伸べられるのではなく、主人公が自ら行動を起こすことで自分で救いの手を捕まえるという説得力がある点だ。

「こんな時は笑おうよ」

病で見境がなくなった母が、息子にそっと渡した言葉。無表情だった浩介が無理やり顔を引きつらせて笑う。病院を出て、街を一望できる丘に弟と登り、「俺たちで母さんを助けよう」と力強くつぶやく。そうやって自分たちでもがいで見つけた一筋の光は、バラバラになっていた家族を暗澹たる気持ちで見ていた観客の心を明るく照らしてくれるのだ。


脳天気なハッピームービーではないので、この作品にはまったくと言っていいほどスポットライトが当たらなかった。『舟を編む』('13)が高く評価された石井裕也監督だからこそ、国内でこれほどジットリムービーを興行として成立させられたのだろう。

テルマエもアナもいいが、かろうじて劇場の端にポジショニングできたこういう作品ももっと多くの人に見てもらえるといい。



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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

映画 | 15:10:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
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