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由紀

Author:由紀
劇場で見た作品のみレビューしてます。

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8月の家族たち
大事なものはたいてい面倒くさい

原題:August: Osage County
製作:2013年 米国、ジョン・ウェルズ監督
出演:メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツ、ユアン・マクレガー、マーゴ・マーティンデイル、ほか
レート:★★★☆☆

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ある日、コロラドに住む長女バーバラ(ジュリア・ロバーツ)のもとに、父親が行方不明になったと知らせが入る。オクラホマ州、オーセージ郡で両親の近くに住む次女アイヴィー(ジュリアンヌ・ニコルソン)からだ。母親バイオレット(メリル・ストリープ)は病を患い、治療のために何種類もの薬に頼っているため、情緒不安定になっていた。実家に駆けつけるや悪態をついてくる母親に、バーバラは苛立ちを隠せない。三女カレン(ジュリエット・ルイス)も素性の怪しげな婚約者を伴い帰宅した。捜索の結果、父親が遺体で発見されたことが家族に知らされる。葬儀を終え、家族一同で食卓を囲む。亡き父親を偲ぶ祈りとともに始まった会食は、バイオレットの毒舌が口火を切り、事態は思わぬ方向へと進んでいく・・。


原作はピューリッツァー賞、舞台版はトニー賞を受賞している名作戯曲を映画化。本作は残念ながら、本国アメリカでも日本でもあまり良い評価が得られなかったもよう。家族という現実をめっぽうするどく喉元に突きつける本作は、安直なお涙頂戴ストーリーにはなっていない。日本では涙や感動を誘うかのような宣伝がされていたようだが、ほっこり・しんみりを期待して行った方は虚を突かれたかもしれない。

メリル・ストリープ演じる口の悪い母親が、最初から最後までとにかく辛辣な言葉を我が娘たちに浴びせかける。夫と不仲の長女をイジり、縁遠い次女を野次り、男運のない三女を茶化す。時にクスっと笑える場面もあるにはあるが、"ブラック・コメディ"という枠を飛び越えて、とても愉快な気分で見続けていられるような作品ではないのだ。

母親の口の悪さでやや誇張されているが、価値観や生き方の違いからくる家族・親族間の微妙なやりにくさを描いている。家族というのはかけがえのないキラキラした存在であるという作品が世に溢れる中、だけど実際には面倒臭いものだよね、という現実的なメッセージを本作は伝えているのだ。親しい間柄だからこそ甘えてしまったり、疎ましく思ったり、時には憎らしく思ったりする。この世の大事なものはたいてい面倒くさいのである。

ただ、ラストシーンでジュリア・ロバーツ演じるバーバラが取った行動には疑問が残った。街外れで佇むバーバラが何か意を決したように車に乗り込み、走らせる。普通の映画なら、あそこで車の向かう先はあっちではなく「こっち」のはずだ。あの終わり方に監督はどんなメッセージを込めたのだろう?

原作がどうなっているかは置いといて、あの終わり方では映画として成立しないような気がする。ここまで好き放題やったのだから、最後は締めて欲しかった。あれがOKなら、どんな映画もやりたい放題できてしまうだろう。映画には、守らなくてはならない文法というものがあると個人的には思っている。文法を守ってこそ、ハズれたところが際立つのだ。

あれだけ辛辣にやりきった本作だからこそ、あのラストだけはバーバラはこっちに向かうべきだったと思うのだ。



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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

映画 | 13:59:37 | トラックバック(0) | コメント(0)
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