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由紀

Author:由紀
劇場で見た作品のみレビューしてます。

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★★☆☆☆・・・悪くはないけど
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アデル、ブルーは熱い色
燃え上がったアデルの青春、その1ページ

原題:La vie d'Adèle – Chapitres 1 et 2
製作:2013年 フランス、アブデラティフ・ケシシュ監督
出演:アデル・エグザルホプロス、レア・セドゥ、ほか
レート:★★★★★

2013年パルム・ドール受賞作。公開をいまかと待ち続けて約一年。ようやく見れた話題作は、評価に違わぬ佳作だった!

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高校生のアデル(アデル・エグザルコプロス)は、道ですれ違い一目惚れした青い髪の美学生エマ(レア・セドゥ)と偶然バーで再会し、そのミステリアスな雰囲気と豊かな知性に魅了される。体を重ね、ボーイフレンドでは埋められなかった心の溝が初めて満たされたと感じるアデル。数年後、教師になったアデルはエマと一緒に暮らし、幸せな生活を送っていた。しかし、エマと他の女性との仲を疑ったアデルの愚かな行動により、2人の関係は一変してしまう・・。


要するに、一人の女性の恋の始まりから終わりまでを追いかけたシンプルなストーリー。だが、ここまで一人の女性の人生に寄り添う没入感を得られる作品は今まで見たことがない。

監督の演出がその理由の一つ。ただひたすらカメラを主人公アデルに向け続ける。アデルの顔をいっぱいいっぱいアップで捉え続けるスクリーンからは、アデルの幼さ、無邪気さ、喜び、安堵、いら立ち、ときめき、絶望・・など、ありとあらゆる感情が映し出される。

超クローズアップ&長回しにより、アデルの人生そのものがむき出しになる。よだれを垂らす寝顔、パスタをむさぼる顔、恋人と見つめ合う顔、赦しを請う泣き顔。薄皮一枚、仮面をつけて社会で生きる我々に突きつけるように、アデルの顔を通して一人の人間の人生が描かれるのだ。


そして、カンヌを騒然とさせた性行為のシーンは、圧巻のひと言。世の中に"見せるため"の性行為の作品は数あれど、これほど人と人が愛し合う感情の交じり合いを全開に描く性行為シーンは見たことがない。そこに卑猥さはなく、喜びと幸福に溢れていて、そして美しい。瑞々しくはじける肌が絡み合う様はまるで絵画のよう。

とはいえ、あまりにも生々しいため、こういうシーンを公衆の場で見るのはなかなか気まずい。性行為のシーンは何度かあるが、そのシーンになると観客の誰もが微動だにできなくなる。変に動くと変に誤解されるのを恐れて。シーンが終わると、場内から「フゥ・・」と聞こえないため息が一斉に聞こえ、おのおの飲み物を飲んだり、足を組み替えたり、ケツの位置を調整したりする。横たわるのは奇妙な一体感だ。


カンヌ史上初めて、本来作品に対して贈られるグランプリが、二人の主演女優に対しても贈られた。それも納得の演技で、特にアデルを演じたアデル・エグザルホプロスは一生ものの作品に巡り会えたと言っていいだろう。監督に感謝する一方で、もう二度と監督とは仕事したくないと言わしめるほど、アデルは自分のすべてをこの作品に捧げている。それだけに若干今後の彼女の人生が心配ではある。今後これほどの作品を生み出すのは難しかろうという意味で。


観賞から一ヶ月弱経つが、今もどこかアデルとエマの二人が脳の片隅を漂っている。青くて、熱くて、切ない感情と共に。間違いなく今年ここまでで、一番心に残る一本だ。



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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

映画 | 17:17:43 | トラックバック(0) | コメント(0)
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