FC2ブログ
 
■プロフィール

由紀

Author:由紀
劇場で見た作品のみレビューしてます。

※基本的にネタバレしてます。その点ご留意ください。※

星の位置づけ
★★★★★・・・何をおいても必見
★★★★☆・・・オススメ!
★★★☆☆・・・一見の価値はあり
★★☆☆☆・・・悪くはないけど
★☆☆☆☆・・・私は薦めない

■最新記事
■最新コメント
■最新トラックバック
■月別アーカイブ
■カテゴリ
■FC2カウンター

■検索フォーム

■RSSリンクの表示
■リンク
■ブロとも申請フォーム
■QRコード

QR

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
フルートベール駅で
幼い娘の瞳に映るのは悲嘆か希望か

原題:FRUITVALE STATION
製作:2013年 米国、ライアン・クーグラー監督
出演:マイケル・B・ジョーダン、ほか
レート:★★★★☆

fruitvalestation-trailer-jumbo-jpg_215450.jpg

インディペンデント映画祭の最高峰、サンダンス映画祭2013でグランプリと観客賞のダブル受賞を果たした作品。


2008年の大晦日。オスカー(マイケル・B・ジョーダン)は恋人ソフィーナ(メロニー・ディアス)と一人娘タチアナと共に目覚める。いつもと変わらない朝。タチアナを保育園に預け、ソフィーナを仕事場へ送り届ける。

出所したての彼は、大晦日が誕生日の母親(オクタヴィア・スペンサー)におめでとうの電話をし、元の職場だったスーパーの肉屋へ向かう。再び雇ってもらうよう頼むが、すでに新しい人間を雇ってしまっており断られてしまう。自身の家の家賃の支払いもままらない状況だが、妹の頼み事を放っておけずお金を工面してやりたいオスカーは、つい以前のようにクスリの売買に手を出しかける。しかし母親への誕生日カードを選んでいるうちに思い直すことに。

夜は家族、親戚一同が揃ってディナーを食べ、母の誕生日を祝った。オスカーとソフィーナは新年を祝いに仲間たちとサンフランシスコへ花火を見に行く。普段は車を使うオスカーだが、その日は母の助言もあり電車で行くことに。仲間たちとカウントダウンを祝い、花火を見た帰り、電車の中で喧嘩を売られる。

仲間らも加勢し乱闘になりかけたところで電車が急停止し、鉄道警察が駆けつける。フルートベール駅のホームに引きずり出されたオスカーたちは何もしていないと弁明するが、聞く耳を持たない警官たちはオスカーに向かって銃口を向け・・。



前科はあるが心根はやさしいオスカーが、なぜ命を落とさなければならなかったのか。

監督は、オスカーを悲劇のヒーローとして祭り上げるわけでも、引き金を引いた警官を吊るし上げるわけでもない。ただ淡々と一人の黒人青年の一日の出来事を描くだけ。だが、そんなありふれた日常にこそ日々の営みの尊さや家族の愛が詰まっていることを我々は改めて気付かされる。

善良な黒人と悪い白人。そんな二元論的な見方に陥りがちな当時の世論を当然監督も見ていたはず。自身が黒人である監督はそれでも、命が失われたのは黒人である前に一人の人間であるのだと、人間の死は周囲の人間にはこれほど大きな悲しみを与えるのだと、強く訴えているように見える。

映画は、まだ父親を失った事情を理解しきれていないタチアナの表情を捉えて終わりを迎える。この先彼女を待つ社会を案ずるように、一方でそこに映る社会に希望を見出すように、カメラはタチアナの瞳を映し続けるのだ。




スポンサーサイト


テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

映画 | 16:41:54 | トラックバック(0) | コメント(0)
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。