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由紀

Author:由紀
劇場で見た作品のみレビューしてます。

※基本的にネタバレしてます。その点ご留意ください。※

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悪の法則
絶望の世界で炙りだされる人間の弱さ

原題:The Counselor
製作:2013年 米国、リドリー・スコット監督
出演:マイケル・ファスベンダー、ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアス、ブラッド・ピット、ほか
レート:★★☆☆☆

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メキシコ国境に近いテキサス州の街で弁護士業を営む"カウンセラー"と呼ばれる男(マイケル・ファスベンダー)。彼はある日、実業家ライナー(ハビエル・バルデム)に誘われ、興味本位で裏社会のビジネスに手を出してしまう。しかし彼が踏み入れた世界は、一度入ったら元には戻れない悪魔の世界だった・・。


ストーリーにしてしまうとわずか3行のお話。『ノーカントリー』('07)などで有名なアメリカの作家コーマック・マッカーシーが初めて映画脚本を手がけ、リアリティを重視した上でスタイリッシュな映像を作る巨匠リドリー・スコットが映像化した一本。

邦題にもなっているように、この世には"悪の法則"というものがあって、強き者が弱き者を食いつぶしてしまう世界がある。弱き者はうかうか強き者の世界に足を踏み入れてしまうと、自分も愛するものも餌食にされてしまうよ、というマッカーシーのイズムがフルスロットルで表現されている。


で、たいへん興味深かったのは、リドリー・スコットによる演出方法だ。

この作品はなんと、全シーン、2人の人物の会話(対話)シーンで構成されている。言い換えると、一つのシーンの中では2人以上で会話をする場面は一度もないのだ。ストーリー上、人物が2人以上出てくるシーンはもちろんあるが、会話をするのは2人だけ。

これには、上映開始後20分くらいしたところで「あれ・・?」と気が付いた。最初はたまたまかなと思い、まさかと思ってその点を頭に留めながら見ていたのだが、とうとう最後までその演出で作品を構成してしまっていたので驚いた。

この演出には一体どういう意図があったのだろう?常に一人対一人の対話しか映さないことで、そのシーンのキャラクターたちを常に当事者として描く。そうすることで当事者らに襲いかかろうとしている姿の見えない悪の存在をより大きく、恐ろしくみせようとする演出なのかもしれない。


観賞後、劇場を出る周囲のお客さんの多くは「意味分かんなかった」とか「あんなのアリなの?」といった声がちらほら聞こえてきた。

たしかに、娯楽性のある大爆発や悪い奴をなぎ倒すシーンなどは一切なく、哲学めいたセリフの多い対話劇でもあるため、スター俳優揃いの華やかさに惹かれて見る人にはちとキツイかもしれない。

でも日々これだけいろんな映画を見てると、このくらいザラついた作品でないと印象に残らなくなってしまうもので、そういう意味では観客を突き放すようなこの作品の作風はとてもインパクトがあった。

登場人物たちが巨悪に飲み込まれていく課程で、人間のもつ弱さがあぶり出されていく絶望の世界をお楽しみいただきたい。
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

映画 | 15:23:56 | トラックバック(0) | コメント(0)
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