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由紀

Author:由紀
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清須会議
三谷幸喜:豪華キャスト=監督力+?

原題:清須会議
製作:2013年 日本、三谷幸喜監督
出演:大泉洋、役所広司、ほか
レート:★★☆☆☆

kiyosu.jpg

1582年、本能寺の変で織田信長が討たれ、その後見に筆頭家老の柴田勝家(役所広司)と羽柴秀吉(大泉洋)が名乗りを上げた。勝家は三男の信孝(坂東巳之助)を、秀吉は次男の信雄(妻夫木聡)を信長亡き後の後継者として指名し、勝家は信長の妹・お市(鈴木京香)、秀吉は信長の弟・三十郎信包(伊勢谷友介)を味方にする。そして跡継ぎを決めるための評定、通称"清須会議"が開催されることになったのだが・・。


三谷幸喜による監督6作目。過去5作の中ではデビュー作の『ラヂオの時間』('97)が一番良かった。当時はこんなハイテンポで巧妙な群像劇を撮れる人がいるのかと驚いたものだが、それ以降の作品は残念ながら、可もなく不可もなくといった感じでさっぱり印象に残っていない。

彼の真骨頂は、複数の登場人物がおりなすテンポの良い会話劇、その会話の中でにじみ出てくる人間の痛さや滑稽さだと思う。『ラヂオの時間』ではその本領が発揮されていてこりゃスゴイ!と思ったものだが、それ以降の作品はすべて肩透かしを食らったような感じが続いている。ボケも、テンポも、なんかうまくハマらないのだ。


実際のところ、みんな三谷作品をどう思ってるんだろう?といつも思う。これだけ毎回、大勢の観客を動員できるということは、やはりみんな彼の作品を面白いと思っているわけで。でも本当に面白いと思って見に来てるんだろうか?

主役級の有名な俳優さん女優さんがたくさん出てるし、話は笑えたりちょっと感動したりできるし、テレビでバンバンCMやってるし、監督はちょっとサムイけど気さくなオジサンだし、って感じで何となく面白いんだろうなって感じで見に行く人が実は多いんじゃないかと思っている。

でもこの「何となく面白いんだろうな」と思わせてることが見事に商業的な成功に結びついているわけで、これは監督の立派な手腕にほかならない。


その彼の戦略の一つのオールスターキャストだが彼が毎回これだけ主役級の俳優を起用できるのは、まず一つは監督の評価・人徳によるところがあるだろう。

予算の規模は大きいとはいえこれだけ主役級が多いと、たとえば役所くんにしたらよそで主役を一本やるよりは少なからずギャラが抑えられるのは間違いない。それでも彼らが出ようと思うのは三谷監督と仕事がしたいと思うからであって、そう思わせる仕事を三谷監督はこれまでしてきたということだろう(ま、もちろん、事務所とか、テレビ局とか、つながりだとかで受けざるを得ないから出てるという人もいるでしょう)。

で、豪華キャストのもう一つの理由は、彼が舞台の後にテレビドラマで成功を収めたことが大きいのだと思う。テレビ局側にしたらお金を出す計算が立つというか。テレビで得た評価と人脈って大きいんだなぁと思ってしまう。なので、彼にはテレビドラマ時代に得たコネと評価をお金に繋げるマネジメント力があるということ。良く言えばビジネスの才がある、悪く言えば商魂たくましい。

日本ではそういう能力がひょっとすると"汚い"と見られがちで、特に映画監督という職業は、アメリカに比べると日本はその辺が弱いのかもしれない。監督たるもの純粋な"撮る力"で勝負すべき!と考える人が多いのだろうか。モノを作る人間にとっては、お金を集められる能力も撮る能力と同じくらい必要な能力だと私は思っている。


仕事柄、いろんな業界の講演会やイベントでプレゼンテーションを見ることが多いのだが、自分のやってること、やりたいことを上手に聴衆に伝えることができる人に出逢うことはほとんどない。視線、口調、テンポ、話の構成、ビジュアル素材、どれも高いレベルでこなせる人は日本にはほとんどいないのだ。

映画監督がどうやってお金を集めるのかは分からない。これだけ大きなビジネスになると結局はつながり、ってことなのかもしれんけど、お金を出してもらう以上は少なくとも人に自分の考えを説明する機会くらいはあるんじゃないだろうか?それが立派なビルの会議室なのか銀座の飲み屋なのかは知らないが。そこでうまく自分を売り込める人=自分のやりたいことに人を引きずり込むことができる人がお金を引き出せるってことなんだろうと思う。つまり、三谷監督は脚本を書いたり映像を撮ったりする力以外に、そういう力があるのは間違いないということ。テレビでは気さくなオジサンの顔しか見せていないけど。


で、肝心のこのキヨシカイギはおもしろかったのか?

う~ん、まあまあでしょうか。戦国武将が好きな人はきっと楽しめるはず。DVD出たらもう一回見る?見ないなぁ。何年後かにテレビでやってたら見るかも。

決して悪くはない。少なくとも2作目~5作目に比べたらはるかに笑えたシーンが多かった。ワンシーンのみだったけど更科六兵衛はウケた。西田敏行の演技がコミカルで良かっただけなんだけど。

彼の作品には悪者がいなくて、本作でも秀吉は出世欲の塊のような人物として描かれるんだけど、決して悪者ではなく、どこか憎めない男に見えてしまう。そういう人物描写を会話劇の中で表現できるのは三谷監督らしくて素晴らしかった。

例によって本作もたくさんの観客動員を見せているようで、間違いなくペイはするのでしょう。こうして彼は再び次回作製作の手形を得るのです。
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

映画 | 17:23:36 | トラックバック(0) | コメント(0)
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