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Author:由紀
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そして父になる
視点を180℃転換させてしまう練られた脚本

原題:そして父になる
製作:2013年 日本、是枝裕和監督
出演:福山雅治、尾野真千子、リリー・フランキー、真木ようこ、ほか
レート:★★★★☆

是枝監督の最新作。今年のカンヌで審査員賞に輝いた一本。ガリレオや龍馬ですっかりキャラもののイメージがついている福山雅治を主演にして一体どんな仕上がりになっているのか疑問だったが、見終わってみればこれは受賞に値するような優れた作品だと思った。

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大手建設会社に勤める野々宮良多(福山雅治)は、都内の高層マンションで妻みどり(尾野真千子)と6歳の息子・慶多と3人で暮らしていた。ある日、慶多が生まれた病院から連絡がある。DNA鑑定の結果、慶多は他人の子だったのだ。病院の仲介で会った相手方は、群馬で小さな電気店を営む斎木一家。粗野で境遇も違う斎木夫婦に親しみを覚えられない良多だが、交流を深めていくうちに慶多と琉晴それぞれへの気持ちに変化が生じ始める。思い悩んだ末、良多はある決断をする・・。


是枝監督というとドキュメンタリータッチの作風が特徴だが、本作ではこのタッチとキャストのバランスが非常に良い。無名の柳楽優弥をドキュメンタリー風に撮ればその作品はより現実味を帯びる。ペ・ドゥナの場合もそうだ。しかし今回の主役はスター福山雅治。虚像の象徴のような男を、ドキュメンタリーのタッチで撮ると絶妙な雰囲気が出るのだ。

また、福山のスターオーラをかき消しているのはそんな撮影手法だけでなく、子役たちのカメラの前での素のままの振る舞いもそうだ。実際の撮影はまさに普通の子供を扱うがごとく大変だったらしいが、この作品は慶多と、特に琉晴の存在なくしては成立しえなかったと言えるほど、重要な存在になっている。芝居がうまかったというより、監督はじめスタッフがうまく琉晴が動いているところを切り取ったということ。

たいていドラマは何かハプニングが起きるものだ。別れがあったり、死があったりしてドラマを盛り上げるものだが、この作品はそういう大きなハプニングを使わずに映画として見応えのあるものにしているのがスゴイ。2つの家族が出逢って、交わっていく中で主人公らの心に起きる変化を映し出している。

終盤、それまでずっと逡巡しているテーマが、ある出来事をきっかけに180℃変わるのだ。血縁を取るべきか、それまで過ごした時間を取るべきか、冒頭からずっと主人公らは悩み、観客の私たちも自分に身を置き換えて考えるわけだが、ラスト、あるシーンをきっかけに、そんな悩みは大人からの目線でしかないことに気付かされる。子供側からの目線でこの問題を捉えた時に、大人が血だの愛だのと頭で考えていたことが些末なことになってしまう。

もちろん、血か時間かの決断に正解はなく、人それぞれなのだが、映画として一つの結末を迎えるためのストーリーの持って行き方がすばらしかった。今こんな映画を撮れるのは日本では是枝監督くらいなんじゃないだろうか。


先日、この作品がドリームワークスによってリメイクされることが正式に発表された。カンヌで審査員を務めていたスピルバーグの目に止まったからだ。海外生まれ→ハリウッドリメイクは、角が取れてまろやかなものになってしまうのがオチだが、この作品もその例に漏れずハリウッド・フィルターがかかってまろやかな作品になるんだろうと思う。

まあそれはそれで見てみたいとも思う。主人公はマット・デイモンでどうだろうか?





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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

映画 | 16:12:23 | トラックバック(0) | コメント(0)
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