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Author:由紀
映画、本、テレビを中心に、感じたことや思ったことをあれこれ書いてます。レビューはある程度ネタバレを含む形になっていますので、どうかご容赦ください。コメント歓迎です。

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幸せの教室
Nothing but Larry Crowne.

原題:Larry Crowne
製作:2011年 アメリカ トム・ハンクス監督
出演:トム・ハンクス、ジュリア・ロバーツ、ほか
レート:★☆☆☆☆

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地元の大型スーパーで同僚や常連客からも慕われていたベテラン従業員のラリー・クラウン(トム・ハンクス)。ある日突然、大卒ではないという理由でリストラされてしまう。心機一転、地元のコミュニティ・カレッジに入学したラリーは、夫婦生活が破綻し、いつしか教師としての情熱も忘れてしまったメルセデス(ジュリア・ロバーツ)と出会う。

トム・ハンクスが15年ぶりに長編映画のメガホンを取った本作。良くも悪くもトム・ハンクスらしい、真っ直ぐで正直なお話。日常にほんの少しのユーモアを加えたそのストーリーはしかし、あまりにも平坦。起承転結というより、起承"時"結。ラリーがリストラに遭い(起)、一念発起して大学に入学してクラスメートやスクーター仲間、そしてヒロインに出会い(承)、特に"転"となるプロット(物語上のしかけ)がなくただ時は流れ(時)、やがて特に何事もなくヒロインと結ばれる(結)。

各所に散りばめられているユーモアもいささか古臭く、場内から聞こえる笑い声は失礼ながらご年配のご婦人の方々のものばかり。トムといえば優しくピュアな役柄にコミカルな味付けを加えた演技が人気の理由だと思うが、今回製作側にも回って自ら作り上げたそのユーモアはいずれも、どこか遠い時代で止まったままのようなアンティークな香りの漂うもの。その香りはトム・ハンクスとジュリア・ロバーツというキャスティングにも付きまとい、せめてそんな邪気を振り払えるような練られた脚本であれば作品として成立はしていたかもしれないが、その脚本もトム自身のお粗末なお手前。

特に期待はせずに★2つくらいの気持ちで見に行ったがその期待値すらにも及んでいなかったため、★1つとなった。ただ、良い部分はある。離婚し経済的に困っていたところに、学歴(大卒ではないという理由)だけで解雇されてしまい、店内でも人望が厚くしっかり自分の仕事を勤めていた自負もあっただけに、突然振りかかるその理不尽さに自暴自棄の一つにでもなりそうなところを、主人公のラリーは「なら、その学歴を取ろうじゃないか」と前向きに向き合う。自分と真正面から向きあうのは難しく苦しいもの。理不尽なこともあれば自分以外の何かに転嫁して自己を肯定したくなるもの。そんなものを払いのけ、彼は自分の人生を力強く歩む。

そんな主人公を見られただけでも良かった。ただ、それだけだった。それが映画としては残念。

テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

映画 | 19:33:01 | トラックバック(0) | コメント(0)
テルマエ・ロマエ
時をかける風呂設計師

製作:2012年 日本 武内英樹監督
出演:阿部寛、上戸彩、ほか
レート:★★☆☆☆

原作ヤマザキマリの同名人気コミックの映画化。ローマはチネチッタのオープンセットで、約1000人のエキストラによる2週間に及ぶ撮影をもって製作されたという本作。夏の『BRAVE HEARTS 海猿』、秋の『踊る大捜査線 THE FINAL』、冬の『ONE PIECE FILM Z』という今年フジテレビが放つ"バース・掛布・岡田式"三連発砲弾の前に、春はいっちょこれで小銭稼いどいたろかという渾身の一本である。

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生真面目な性格のルシウスは、古き良きローマの風呂文化を重んじる浴場設計師。ひょんなことから現代の日本にタイムスリップ。そこで出会った平たい顔族(=日本人)の洗練された風呂文化に衝撃を受ける。古代ローマに戻り、そのアイデアを用いた斬新な浴場を作り、皇帝ハドリアヌスからも絶大な信頼を受けるようになる。


原作をベースに、独自の設定とエピソードを盛り込んで実写化されている。ルシウス役に阿部ちゃんを抜擢し、周囲も顔が濃い俳優さんらをしっかり抑え、海外で大規模なロケを敢行するなど、原作へのリスペクトを感じさせる。原作者のヤマザキマリ氏もチネチッタでのロケには大変興奮したそうで、たしかにスクリーンに広がる壮大な古代ローマ中心部の光景は、映像でこそ実現できる大迫力だった。

一つだけ気になったのは、笑いの描き方。笑わせ方にはいろいろあるが、この原作の持ち味は、笑いを"間(ま)"で描いていること。ルシウスが2000年くらいの時空を越えて現代の日本に来てしまい、レトロな銭湯から最新式の便座まで、さまざまな異次元の文明を目の当たりにする様を、原作ではルシウスの内面の葛藤(同時代の別の国の文明だという思い込みと、それを誇り高き自国はローマで実現できていない悔しさのギャップ)を交えて描いているのだが、映画ではそれを映像のギャップだけで説明していたのが残念だった。阿部ちゃんが演技で頑張ってはくれているのだが、全体の尺に対して盛り込みたいエピソード数が多くなってしまったのだろう、どうしてもテンポよく古代ローマと日本の差を描くことで前半を進めてしまっている。(その割に、ルシウスがタイムトリップするシーンは原作にない映像を差し込むなど長めに尺が使われており、あそこは二回目以降はもっと簡略してよかったと思う。)


ちなみに、平たい顔族の一人として出演されているこのおじいちゃん。「いか八朗」というチャーミングな芸名で、作曲やら芸人やらリポーターやらさまざまな芸歴をお持ちの御年78歳の俳優さんである。出演シーンはわずかだが、この方のインパクトと存在感だけは、原作を凌駕していたといえる。
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ガイジンさん、ノボセちまったの~?


テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

映画 | 16:01:49 | トラックバック(1) | コメント(0)
Black&White/ブラック&ホワイト
CIA VS. アゴの魔女

原題:THIS MEANS WAR
製作:2012年 アメリカ マックG監督
出演:リース・ウィザースプーン、クリス・パイン、トム・ハーディ、ほか
レート:★★☆☆☆

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CIAの凄腕コンビFDR(クリス・パイン)とタック(トム・ハーディ)。二人は偶然、別々のタイミングで一人の女性、ローレン(リース・ウィザースプーン)に恋をする。しかしひょんなことでFDRとタックはお互いの恋人が同一人物だと知り、ローレンを我がものにするべく、それぞれ"重要任務"などと偽って精鋭チームを招集。二人がCIAだとは知る由もないローレンの影で、二人はあの手この手で職権濫用を駆使して史上最大の恋の戦争を始める。

デビュー作、『チャーリーズ・エンジェル』を大ヒットさせたハリウッド気鋭の監督、マックG。若くして、しかも一発目で当てちゃうっていうのはなかなかどうして困りどころなのかもしれない。その後何作か聞いたこともない作品を世に送り出し、2009年、あのメガヒットシリーズ『ターミネーター』の第4作の監督に抜擢される。

彼を抜擢したのは、2007年にターミネーター・シリーズの製作権を巨額買収したハルシオン・ホールディング・グループ。彼らは、「より面白いターミネーターの続編を紡ぎたい」という映画人としての想いというよりは、ライセンスビジネスのマネーゲームを目論んだボンクラ集団だったため、必然的にT4はあのようなことになったわけなのだが、そもそもマックGにターミネーターの世界観を作家として語らせるには荷が重すぎた。彼を責めてはいけない。

では彼の特技とは?そう、今回のような、GWの雨の日に特に何もすることがないからちょっと映画でも見てその後飯でも食いに行こうよムービーを作ることなのだ!


ということで、これといって特筆すべきポイントはないのだが、スタートレックで一躍スターになるもその後パッとしないクリス・パインと、インセプションでその名が広く知れ、その後も割りと大きめの役が回ってきつつあるトム・ハーディが、一人の女性を取り合うのだが、その女性が、男二人が取り合うほどの魅力を感じない少々お年を召し始めたアゴ姉さんというのだからいただけない。

こういう話の場合、男二人と女一人のキャラのバランスが大事だと思うのだが、男二人のキャラの違いがそこまで際立っていない。一応クリスが軽いノリの遊び人風で、トムがやや真面目な男風だったのだが、もっと分かりやすいくらいにキャラに差を付けて、アプローチの仕方や相手への邪魔の仕方もそれぞれのキャラを活かしたものにすれば面白かったのに。そしてアゴ姉さんには大人しくしていてほしいのだが、アゴ姉さんの友人のおばはんがシモネタぶっこみまくりでアゴ姉さんの立ち位置をグイグイ押し上げるもんだから、3人のバランスが取れずじまい。

と、心の狭い私はつまらないケチを付けてしまったが、マックGの手腕が見事に発揮された、痛快ドタバタアクション・コメディとしては普通に見れるもので、こういうお茶漬けムービーがあるから、我々は今日も美味しくご飯が食べられるというものである。マックGに感謝。


テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

映画 | 17:59:16 | トラックバック(0) | コメント(2)
ちょっと気になるあの子シリーズ ~レイチェル・マクアダムス編~
「ちょっと気になるあの子シリーズ」とは、「ちょっと気になるあいつシリーズ」の姉妹編にあたり、最近気になる女優さんの過去の出演作やトーク番組、インタビューなどを見てみて、そのムズムズ感が本物かどうかを見定める大人気検証シリーズである。


初回となる今回は、レイチェル・マクアダムス!

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レイチェルの魅力と言えば、ズバリ、口角が上がって歯が見えるこの明るい笑顔。一言で表すなら、「adorable」(愛らしい)。頬のお肉が盛り上がっているのは、これまでの人生よく笑って生きてきたことの証。ターコイズブルーの瞳を持つ目は大きく、笑うと目尻が少し下がりめになるところがとてもキュート。あと、この写真では分かりづらいがおでこが広いのも特徴的。おでこの広さの割には髪の量が多くないので、前髪を作るとティーンっぽくなる。そこを後述の『恋とニュースのつくり方』の劇中で、ハリソン・フォード演じるベテランアンカーマンにイジられてちょっとスネてたりする。そのため、横分けや斜めに流す、またはアップにして大人っぽさを出すことが多い。また、普段はブロンドに染めることが多い彼女だが、個人的にはこの自然な栗色が一番似合うと思う。アジア人のみならず、白人の中でもブロンド(+蒼い瞳)に対する憧れのようなものがあるようなのだが、ブロンドなんかよりこのアイリッシュっぽさ漂うマロンブラウンを大事にしてほしい。


生い立ちを少々。1978年、カナダはトロント生まれ。パパはトラックドライバーでママは看護師。弟さんと妹さんの3人兄弟の長女。小さい頃から熱中したフィギュアスケートは高校まで続け、賞をもらうほどの腕前だったとか。

小学生の頃から地元の劇団に入ってお芝居に夢中になり、高校の頃にはローカルの演劇フェスティバルで賞を受賞するなどすでに地元では有名な存在に。演劇部の顧問の先生曰く、「彼女の内面の輝きは当時からすでに人を惹きつける魅力があったわ」とのこと。マクドナルドでバイトしていた頃、店内のテレビで流れるコマーシャルにレイチェルが出ているのを見て、ポテトを喰らっていた地元のヤングボーイたちが、「オイオイ、あれってあそこのドライブスルーの子じゃね??」と言って鼻息を荒くしていたとか。レイチェルはお芝居のほかにも、生徒会や犯罪防止プログラム、ピアヘルパー(学生相談室)に参加するなど、とても活動的な生徒だったという。

しかし、高校生活も終わりに近づくと、進路に迷いが出てくる。先生に卒業後の進路を尋ねられると、「大学へ行って社会科学を勉強するつもりです」と言う。「どうして演劇を学ばないの?」と聞くと、「だって、演劇を専攻したって仕事ないし!食べていけないじゃないですか」と。明るくも現実的な考えだったレイチェルに先生は、「大好きなものがあるのなら、それを追いかけるべきよ」とアドバイスし、彼女は演劇の道を選択することになる。

トロントのヨーク大学にて演劇を学び、成績優秀者として卒業。今度は迷わずプロの役者を志すことに。MTV製作のディズニー映画に出たり、カナダのテレビ番組や映画に出演したりしてキャリアを積むと、『ホット・チック』(The Hot Chick、2002)や『ミーン・ガールズ』(Mean Girls、2004)で芽が出始める。


そして、いよいよこの、『きみに読む物語』(The Notebook、2004)でブレイクすることになる。
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初めてレイチェルを見たのが本作。この作品では、裕福な家庭の少女アリー(レイチェル)と、地元の青年ノア(ライアン・ゴスリング)との夏の恋物語が描かれる。良いところのお嬢様が田舎の純朴な青年に惹かれ、恋に落ち、迷いとすれ違いを経て、純愛へと昇華させていく様子を、美しく、人間臭く演じている。カナディアンの彼女からは上品さと大胆さの両面が見て取れる。一部のお下劣なアメリカ女優陣では出せない味ではないだろうか。

本作では、MTVムービー・アワード、ティーン・チョイス・アワードなどのメディア系映画賞を受賞。前者の授賞式で、ライアン・ゴスリングと"ベストキス賞"なるものを受賞した際には、ステージ上でライアンに向かって全力で走っていって抱きつき、情熱的なキスを交わすという驚きのパフォーマンス。この時すでに付き合っていた二人だからできたのかもしれないが、そういうノリの良さも持ち合わせているのだからおもしろい。


『それぞれの空に』(The Lucky Ones、2008)
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ティム・ロビンスとマイケル・ペーニャの3人芝居の本作。イラクから帰還する飛行機の中で偶然知り合った3人が、それぞれに苦悩を抱えながら一台のレンタカーで各自の目的地へと向かうロードムービー。軍人ということでタンクトップ姿でなかなかゴツめの腕に仕上げてきたレイチェルは、男勝りで下ネタも厭わず、あっけらかんとしていて楽観主義的な性格を見せる一方、幼く、イノセントで傷つきやすい少女っぽさを覗かせるコーリーを好演。

『君に読む物語』のお嬢様から一転、まるで野郎のごとく、「突っ込む」だの「おっ立つ」だの下ネタをバンバン言い放つレイチェルの抜けっぷりが気持ちいい。しかし情に厚く、明るく無邪気なその存在が、仲間の2人を苦悩から解放する癒しの役どころになっていた。役どころでは20代前半のように見えたが、当時すでに30歳(撮影は29歳頃?)。これぞ女優魂の見せ所か。


『消されたヘッドライン』(State of Play、2009)
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純愛もの、人間ドラマときて、お次はサスペンス。ラッセル・クロウとベン・アフレックというビッグネームと共演で株価が上がる。

ワシントンD.C.で、ある国会議員(ベン・アフレック)の愛人が地下鉄で死亡。自殺と報じられるが、地元新聞の記者カル(ラッセル・クロウ)は事件の真相に迫る重大な証拠を発見し、その裏側には大きな陰謀が隠されていることに気付く・・というお話。レイチェルはラッセル・クロウと同じ新聞社のウェブ部門の記者で、ラッセルにこき使われてブーブー言いながらも、やがて成長し相棒として認められていく女性を演じている。

ただ正直、あんまりレイチェルの魅力は出ていない。あえて言うなら、権力に屈さない正義感と芯の強さを表現できていたことくらいか。ラッセルの存在感が強すぎて、さすがにその横ででかい顔はできなかった。でかい顔はベン・アフレックだけで事足りていたのだ。ごめんなさい、ベン。


『きみがぼくを見つけた日』(The Time Traveler's Wife、2009)
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本作は、原題のとおり、タイムトラベラーの妻役。いよいよこの辺りから、「ダブル主演」でクレジットされるようになる。決してビッグバジェットとは言えないが、プロデューサーにも名を連ねるブラット・ピットの製作会社「Plan B Entertainment」が手がけた本作。着実なステップアップだ。

幼少の頃から、過去と未来を瞬時に行き交うタイムトラベラーとなってしまったヘンリー(エリック・バナ)。彼は、予兆もなく、行き先も分からず、突然タイムトリップしてしまう悲運を背負いながら、誰にも信じてもらえない孤独な旅を続けていた。しかし過去に降り立ったある日、6歳の少女クレア(レイチェル)と出会う。未来からやって来たというヘンリーの言葉を信じる彼女こそ、いつか巡りあう運命の恋人だった。

大人になったクレアは偶然ヘンリーと出会い、「大人のアナタに会えるこの日を待っていた」と、ヘンリーと結ばれることに。結婚後もいつの間にか突然あっちこっちへトリップして蒸発してしまう旦那を持つ妻というすっとんきょうな設定だが、子供のころから老いるまで、一途に運命を信じて旦那を愛し続ける女性を演じきっていた。母親役を演じるのは本作が初めてだったかもしれない。いよいよそういうお年ごろになってきたということか。ちなみに、二人の間に生まれた娘が父親のチカラを受け継ぎ、タイムトリップできるのだが、ちょっとマシになって、少しだけ行き先をコントロールできるという設定が面白かったが、別にストーリーに活かされてなかったのが残念。


『シャーロック・ホームズ』(Sherlock Holmes、2009)
『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』(Sherlock Holmes: A Game of Shadows、2011)
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いよいよ来ました大作への出演。順調なキャリアアップではないでしょうか!

ホームズ(ロバート・ダウニー・Jr)とワトソン(ジュード・ロウ)と共に冒険に巻き込まれていく美しき英国女性アイリーンを演じる。内面を見せる役どころが続きましたが、アクションもいけまっせという渾身の一投。曲者ロバートとの掛け合いもバッチリで、出すぎず引きすぎず、勇敢さとひ弱さのバランスを取りながら好演。

ただ、今年公開された第二弾では出番は激減。というか、ノオミ・ラパスに取って代わられてしまった。これはなんなんでしょうか。大人の事情でしょうか。第一弾でのレイチェル受けがそんなに良くなかったのかな。流れを考えると第三弾で盛り返すのもなんだか変なので、このシリーズでのこの役はもう、チョチョイのチョイ役になるかもしれない。悲しい・・。


『恋とニュースのつくり方』(Morning Glory、2010)
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ホップ、ステップ、ときて、ジャンプ!ついに単独主演です!ジャンルは、ドタバタコメディ。新しい一面を見せながらも、それは結果的にレイチェルがもっとも輝く一面となる。真骨頂というやつだ。

失業中のTVプロデューサーであるべッキー(レイチェル)がやっと見つけた仕事は低視聴率のモーニングショー。ベッキーは伝説的なニュースキャスターのマイク(ハリソン・フォード)を起用するが、マイクは共同ホストのコリーン(ダイアン・キートン)と衝突してしまう・・、というあらすじ。

ニシヘヒガシヘ走り回って、なんとか視聴率を挽回しようと躍起になるけど空回り。仕事が気になって気になって、恋もうまくいかない。とにかくエネルギッシュに、走って、叫んで、泣いて、笑って。ちょっとウザイんだけど、でも応援したくなる、そんなとうが立つ一歩手前の、仕事に情熱をかけるキュートな女性を演じている。

単独主演とはいえ、共演がハリソンとダイアンという大御所。インタビューでも語っているが、ハリソンと会った時は「ワォ、子供の頃見ていたインディ・ジョーンズだ・・」と思ったそう。たしかに、自分が子供の頃見ていたインディ(兼ハン・ソロ)と一緒に芝居するとか、想像するだけでマジ緊張してしまう。しかしレイチェルは決して臆せず、かと言ってひとりよがりでもなく、大物役者との「受けの芝居」もできますよ、という所を見せてくれているのだ。

なお本作では、ライトタッチのラブシーンにて、一瞬だけお尻を披露してくれている。決して極上バディとは言えないレイチェル。年間40万人弱のアメリカンガールたちが豊胸手術を受けている(ほとんどが高校卒業後~大学入学までの期間に)と言われるこのご時世、魅せる商売ならことさらイジる率も相当高かろうに、彼女はナチュラルそのもの。胸部はほどよいサイズ。しかし臀部は輝く素質を持つ。その体積と形状は極上のバランスを保ち、本作のスケスケ下着が絶妙に映える一品、世に言う「PURIKETSU」をお持ちなのだ。ますます惹かれてしまう。



今や十分映画スターと呼べる存在となったレイチェルだが、実はLAには住んでおらず、今も地元のトロントに弟さんと住んでいる。もちろん多忙な女優業ゆえ、それほど多く地元に帰ってこれるわけではないが、それでも自宅に帰ってきた時には、レンタル屋でDVDを借りて家で見たり、友人たちと食事に行ったり地元のバーでビリヤードをしたり。また、フリスビー・リーグの試合に参加して地元の人たちとフリスビーを楽しんだりすることもあるというから好感度上々ではないか。


そんな彼女の直近の次回作として控えているのが、以下の2本。

『ミッドナイト・イン・パリ』(Midnight in Paris、2011)
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第84回アカデミー脚本賞など数々の賞を受賞した本作では、サテライト賞(国際プレスアカデミー)で助演女優賞にノミネートされるなど、メディアからの評価も出つつある。たかが賞とはいえ、されど賞。「トップ女優」(有名女優ではなく)になるには、こういう個人の受賞歴も履歴書に加えておきたい。

ウディ・アレン監督ということで若干心配だが、予告を見る限りちょっと面白そう。再びの共演となるオーウェン・ウィルソンは適当に相手をしてあげて、しっかり自分の役割を果たしてくれていることを期待する。


『君への誓い』(The Vow、2012)
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『ミッドナイト・イン・パリ』に続けて公開になる、チャニング・テイタムとの共演のラブ・ストーリー。事故が原因で一部の記憶を失ってしまう妻に、再度想いを寄せてもらうよう旦那が奮闘するというお話。奇しくも、ちょうど現在TBSにて放送中のドラマ『もう一度、君にプロポーズ』とストーリーがダダかぶりというミソ付き。日本とアメリカ、映画とドラマ、全然異なるものだが、なんで公開期間と放映クールがここまで重なるのか。

レビューは鑑賞後に譲るとして、このチャニング・テイタムという俳優さん。『親愛なるきみへ』(Dear John、2010)でアマンダ・サイフリッドの恋人役で見たが、アーミーという役どころだったので身体のゴツさも納得だったが、演技はというと・・。ボソボソ喋る純朴な青年。それ以上でもそれ以下でもない。なぜラブストーリーに出ているのか不明なイケメンマチョマン。本作で再び純愛ラブ・ストーリーに挑戦することになるが、その演技力の真偽を見極めたい。



---
以上、レイチェル・マクアダムスの出演作を見てきたが、トーク番組やインタビューで芝居ではない素の表情を見てみると(メディア対応なので厳密には素ではないけど)、良い意味で、"普通のお嬢さん"という感じだ。話し方(ボキャブラリーや話の筋道の立て方)を見ていると、お世辞にも知的な印象はない。ジョークをバンバンかますような感じでもないが、かと言ってお高くとまっているわけでもない。ハリウッドという狂った世界で"普通"でい続けることがいかに難しいか。何かを伝えようとしている時のレイチェルからは素直な、実直な人柄が見て取れる。

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コメディからサスペンス、アクションからラブ・ストーリーまで幅の広い演技を見せてくれるレイチェル。女優然としているわけではなく、その飾らない感じは親近感があり、バーとかで会っても普通に話してくれそうなネエちゃん的な存在だ。

そして繰り返しになるが、何と言っても彼女の魅力は笑顔。仏の道には「顔施」(がんせ)という言葉がある。いつもにこやかに、穏やかな顔で人に接すること。それだけでお布施(人を助けること)になるという。忙しく、ストレスの多い毎日に笑顔でいることはとても難しいことだが、誰にでも、いつでも始められることでもある。レイチェルの笑顔からは不思議と元気をもらえる、そんな魅力あふれる女優さんだ。


テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

映画雑感 | 08:57:14 | トラックバック(0) | コメント(0)
アポロ18
NASAが隠していた衝撃の映像

原題:APOLLO 18
製作:2011年 米国、カナダ ゴンサーロ・ロペス=ギャレゴ監督
出演:ウォーレン・クリスティー、ロイド・オーウェン、ライアン・ロビンス、ほか
レート:★★☆☆☆

1961年から1972年にかけて、計6回の有人月面着陸に成功したアポロ計画。アポロ11号のニール・アームストロングによる「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である。」はあまりにも有名な言葉。そんなアポロ計画は、予算削減という理由により17号をもって打ち切られた。しかし、実は極秘裏に18号が打ち上げられていて、NASAが何十年も隠蔽していた月面調査の模様を記録した衝撃の映像が見つかった・・。という体(てい)のお話。

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映像は、船内・船外固定カメラならびに手持ちの記録用カメラで撮影されたもののみで、BGMは無く、宇宙船や月面車などの機械の金切り声をSEとして利用するなどして、リアリティと恐怖心を煽る演出。

乗組員は3名。月面には降りずに上空に待機してNASAと交信役となる司令船にジョン。そして月面着陸船にはネイトとベン。彼らのミッションは、「国防総省PSD5」と書かれた装置の設置、そして「月の石」の採取。滞りなく作業を終えた一日目。しかし二日目から不可思議な出来事が起こり始める。

船外活動をしていると、自分たち以外の足跡を発見したのだ。調査を進めていくと、クレーターの底にソ連製の宇宙船が残されており、足跡は月面に降り立ったことがないはずのソ連の宇宙飛行士のものだったことが判明する。さらに、採取して庫内に保管しておいたはずの月の石が、船内に落ちていたり、設置した機材が勝手に動いていたり、立てたはずの米国国旗が倒されていたり。ネイトとベンはこうした奇怪な出来事を調べていくうちに、国防省から与えられていたミッションの裏に隠された事実とさらなる脅威に晒されることになる・・。


以下、10点満点で。

・リアリティ度 5点
・恐怖度 3点
・ブレアウィッチ度 10点
------------------
(計)DVDでもいいんじゃない?


テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

映画 | 17:43:40 | トラックバック(2) | コメント(0)
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